「ここは図書館としての”目的”が無くてもいける場所」mabanuaが語る太田市美術館・図書館と群馬の魅力【CoBiTO出演者インタビュー】

12月1日(土)に「音楽」と「絵本」を通じて、大人も子供も楽しめるイベント「こども・びじゅつ・としょかん・おんがく  CoBiTO(コビト)」が開催される。その出演者でもあるmabanua氏は、これまで藤原さくらやChara、大橋トリオといった有名アーティストの楽曲参加・プロデュースを手がけ、自身のバンドやソロ活動では、FUJI ROCK FESTIVALや朝霧JAMといった超有名フェスにも出演を果たした。そんな彼がお隣の桐生市を拠点にしている、【群馬在住のアーティスト】だと言うことを知らない人は意外と多い。

桐生に住みながら活動を続け、プライベートでは二児の父親でもあるmabanua氏。今回の会場である、美術館・図書館のことや、群馬に住みながら音楽活動を続けている理由を伺いました。

 

太田市美術館・図書館は、図書館としての「目的」が無くても、遊びに行きたい場所。

 

—  太田市美術館・図書館に来て頂いて、実際どんな感想を持ちましたか?

 

図書館や美術館に行く「目的」が無かったとしても、(今日ちょっと遊びに行ってみようか)って思える、そんな場所だなって思います。本来、図書館が持っている機能(本を借りにいく・本を読む・勉強する等)を抜きにしても、単純に”場所”として行きたくなる建物や空間ですよね。群馬に住んでいると結構そういった場所が多くて・・

 

—  そういった場所、とは?

 

よく行く服屋さんもそうなんですけど、“服を買いたくて、その店に行く”という本来の目的があったとしても、お店に行けたことで満足をしたり、その場所にいる人と話せることで充実感を得られる場所が多くて、結果としては、服を買えなかったとしても全然良いんです。

 

太田市美術館・図書館にも共通するものを感じていて、それを公共施設から感じられるっていうのはすごいな、と思っています。

 

「(住みづらかったら、また東京に戻ればいいや)って思ってたんです」そこから6年。mabanuaが感じている群馬の魅力とは

 

—  現在、都内を中心に全国で活躍しているmabanuaさんは、本来であれば「東京」に拠点を持つ方が、仕事としても・ご自身としても「楽」なのかな?と思います。それでも群馬を拠点に活動を続けている理由は、どんなところにあるのでしょうか?

 

ありきたりな理由かもしれないですが、まず「オン」「オフ」がハッキリ出来るのは大きいです。やっぱり、東京で電車に乗る時の空気と、桐生に降り立った時の空気って全然違くて・・それは実際に住んでみないと分からないことなのですが、自分の中の切り替えを出来る場所っていう点が一つ。

後は、現在建てている自宅 兼 スタジオもそうですが、「東京で実現出来なかった環境が実現出来る場所」でもあると思うんです。

 

本音を言えば、住む前は(住みづらかったら、また東京に戻ればいいや)って思ってたんですよ。

 

でも実際に住んでみたら、さっき話したお店の話じゃないですけど「目的が無くても、とりあえず行きたい場所」が沢山あるのも分かったし、そういう人と人との繋がりっていうのが、東京には無くて、群馬にはあったんですよね。今、FMぐんまに番組を持っていたりもするんですが、きっかけは今回CoBiTOにも一緒に出る岩崎有季くんからの紹介だったり。

 

—  「mabanuaの50号より愛をこめて」ですよね、スタートはそんな経緯だったんですね。

 

でも普通は、東京に住んでいても、音楽やってる知らない人が、いきなりJ-WAVEで番組持てるなんてないじゃないですか?そういった「(人との)距離の近さ」は、住んでみて感じる機会が多くて、それに対して、ある種の“快感”を覚えたというか。

 

—  周囲は、どんな反応なのでしょう?

 

「群馬住んでて大変だね、キツいでしょ?」とか、実際よく言われるんですよ。

「楽しいですよ」とは、とりあえず返すんですけど。そう言ってくる人は、たぶん(群馬に)住んじゃダメな人で(笑)実際、旅行でいってみて価値を見出せるか、というより、住んでみて価値に気づく場所だなと、実感してます。

 

満員電車に乗らなくて良いとか、車で生活が出来ることの気持ち良さとか、家賃がめちゃ安いとか、、ちょっとしたカルチャーショックはありつつも、そういうことに僕は楽しみを覚えましたね(笑)

 

—  東京から見ると「不便」なことが、実際はそれが「心地良い」みたいな変化になってるんですかね?

 

そうなんです。

通勤で使っている、新桐生→北千住までの移動時間も約1時間半あるのですが、その時間で丁度映画が1本見れたり、それもまた楽しいんですよ。特急りょうもう号にはWi-Fiが通ってるんですが、飛行機のWi-Fiと比べて回線が早く、サクサク動画が見れるので、とても助かってます。

 

—  (笑)りょうもう号とか乗られてるんですね。

 

めちゃめちゃ乗ります!りょうもう号が無いと生活出来ないです。

 

—  時間の使い方も、群馬に来て変わっているんですかね?

 

そうですね。悪く言っちゃうと「余計に時間を使っている」とは思うんですよ。

欲しいモノや行きたい場所があれば、そこにいって目的を果たせば良いだけなのに、なんかダラダラいちゃうとか、帰って仕事するつもりでいたのに、知り合いのお店でご飯を食べて、結局夜遅くなっちゃうとか・・悪く言うと、時間の無駄使いでもあるんだけど、精神的にはすごく有意義な時間の使い方をしてるな、と感じてます。

 

アーティストmabanuaに聞く、「親」としてのmabanua。

 

—  今回イベントは「こども・びじゅつ・としょかん(絵本)・おんがく」といった要素を入れた企画になっているのですが、二児のパパでもあるmabanuaさんは、その辺りは普段どのように接していますか?

 

小さい頃、父親が絵を書いてくれたり、コンサートに連れて行ってくれたりしたんですよ。母親は母親で、ピアノをやっていたのもあり、それを良く聴いてて・・

そう言った、芸術的というか、アート寄りの刺激みたいなものが、今になって活かされているなあとは、すごく感じています。

 

やっぱり楽器とか絵って、言葉で語りかけるより子どもの反応がストレートで。まあ、言葉が分からない内は視覚的だったり、音から反応することの方が多いからだとは思うんですけど。(小さい頃に)絵本を読んであげたり、音楽を聴かせたりするって、すごく良いなって思いますね。

 

多分それは、その子が高校生なり、大学生のタイミングで「将来、どういう人生を送りたいですか?」っていう選択を迫られる時期にすごく影響してくるんだと思うんです。

 

—  なるほど。

 

ミュージシャンやアーティストに限ってですが、やっぱりその人のバックグラウンドには「小さい頃、親にライブに連れられて」とか「家にThe Beatlesのレコードが沢山あって」とか、親からの影響でスタートしていることが多いんですよ、やっぱり。

 

結果として、アーティストにならなかったとしても、その子を形成する思い出として残るものだと思うので、そういう刺激はいっぱい与えてあげたいな、と思っています。

 

—  今はお子さんに絵本を読んだり、寝る前に歌を聴かせたり、ご自身で歌ったりもするんでしょうか?

 

しますよ!ちょっと自分で歌ったりもしますしね。

 

—  えー!それ贅沢!!

 

—  一同:(笑)

 

最近は家でドラムパッド叩いていると隣に来てドコドコ叩いてみたり、アルバムのイントロ流れただけで「パパ!」とか言ったり、ラジオを聞いていても反応してくれたりしますね。

そういうのって、やっぱり嬉しいですよね(笑)

 

子どもにとって「楽しかった!」と思って貰える、その「印象」を与えたい。

 

—  最後に、当日に向けて何か一言頂けますでしょうか?

 

小さい子には、歌詞の内容までは中々伝わらないと思うんですが、

音が鳴ってて、そこに面白い人たちが出ていて、(来る人)皆んなが楽しんでいる。

それが雰囲気的にでもいいので「楽しかった、また行きたい」って思って貰える、その「印象」を子どもには残せたらな、と思っています。なので、当日は大人の皆さんも一緒になって楽しみましょう。太田市美術館・図書館で、演奏出来るのを楽しみにしています!

皆さん、是非遊びに来てください。

(取材/テキスト:片山昇平、撮影:木下敦裕)

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■イベント名称 :こども(Co)・びじゅつ(Bi)・としょかん(T)・おんがく(O)

CoBiTO(コビト)

■会場     :太田市美術館・図書館

■日時     :2018年12月1日(土) 13:00~20:00

■出演者    :mabanua、DJみそしるとMCごはん、岩崎有季、

■出演者    :DJ HIROAKI aka PSYCHOGEM、ちんよ、andmore..

■主催     :CoBiTO、太田市美術館・図書館(無料イベント部分のみ共催)

■企画     :エーアイラボオオタ、片山昇平

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「有料」イベントに関しましては、下記にてご確認くださいませ。

こちらには【イベントの立ち上げ経緯】や【当日の詳細】も記載しております!

CAMPFIRE:「mabanuaとおみそはん出演!美術館・図書館で音楽と絵本のライブを開催したい」

 

チケットはこちらからも購入できます↓↓

Peatix

・太田市美術館・図書館 1Fカフェキタノスミス

 

そのほかのお問い合わせは、

cobito@altota.com

0276-55-8321(太田市美術館・図書館1Fカフェ&ショップ キタノスミス)

までご連絡くださいませ。

 

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mabanuaさんのnewアルバム絶賛発売中です!

Blurred/mabanua

01. Intro
02. Blurred
03. Heartbreak at Dawn
04. Night Fog feat. Achico
05. Fade Away
06. Overlap
07. Cold Breath
08. Tangled Up
09. Call on Me feat. Chara
10. Scent
11. Imprint

origami PRODUCTIONS

 

2018.11.10_12:43|カテゴリー:EVENT

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