太田市大島町の住宅街のなかに、不定期営業をしているパン工房があります。自家製天然酵母と国産小麦でこしらえたパン。そのパンを通じて、人と人とのやりとりが産まれている場所。それが「まゆパン工房」です。
エーアイラボではそんなまゆパン工房さんに一緒に企画をしていただき、マルシェを開催しています。今回はまゆパン工房さんにお伺いして、パンへの思い、マルシェへの思いを聞かせていただきました!
パン屋さんをやろうと思ってパンを焼き始めたんじゃない
―さて、いろいろとお聞きしたいことはあるのですが、まずはパン屋さんをはじめた思いを聞かせていただけますか?
「そうですね、これはブログにも書いているのですが、パン屋さんをやろうと思ってパンを焼き始めたんじゃないんです。もともと私は関西で不登校支援などのスクールカウンセラーをしていたんです。その時、いろいろ話をするより、自分で焼いたパンを持っていったときの方が自然な笑顔を見せてくれたんですね。その経験からいろいろな人とのコミュニケーションをとる手段としてパン焼き人になりました。そして、自分のできる範囲でSoothing(※) Space(※ soothingは癒やしという意味だそうです)を作りたいと思い、まゆパン工房をはじめました。」
―確かに普通のパン屋さんとは違って、販売はお一人でやってますもんね。
「母や友人が駐車場整理や袋詰などは手伝ってくれますが、基本私がやっています。
先程の話にもつながるのですが、パンを焼くというのは手段の一つなので販売も誰かに任せるのではなく、自分でやろうと。
酵母をついで、小麦をひいて、こねて発酵して窯に入れて。本当はたくさんのパンを焼ければいいんでしょうが、一人ではどうしても限界があるので不定期営業になってしまってるんです。不定期だからって遊んでないですよ!パンの種類によってすべて生地を変えているので、どうしても仕込みに時間がかかってしまうんです。焼き上がる時間も酵母の調子によって遅くなったり、オープンが遅れてしまうこともあって、お客様には迷惑かけてしまっているのが現状です。
そんな中でも駐車場や列の整理をしてくれる母と話をするから、待ち時間も苦じゃないよとか、前後のお客さんと話ししてればすぐだよ、なんてみなさん言ってくれるので本当に有難いです。」
<工房の中で作業するまゆさん>
―確かにお母様はお話上手ですもんね。私もついつい長話しちゃいます。
「本人は”私本当はおしゃべりじゃないから!”って言っていましたが、どうなんですかね(笑)。でも普段あまりおしゃべりをしなかったり、お家にいることが多いような方には母と話することは楽しいんじゃないかなと思います。」
<愛されキャラのお母様>
京都から持ち帰った“手作り市”へのおもい
―次は今までやってきたマルシェについてお話をお聞きしたいのですが、そもそもなぜ自分でマルシェをやろうとおもったのですか?
「京都でパン屋さんの手伝いをしながらそこの一角で自分のパンも焼かせてもらっていました。その焼いたパンを上賀茂神社で行われている”手作り市”に出店して販売をしていたんです。その手作り市は老若男女問わないお客様、老若男女問わない出店者、着飾らず賑やかで、活気があって、人と人とのやり取りがあって。
そこで自分がまゆパンとして経験値を積み、成長できた経験から、お店を持たず素敵なものを作っている人たちの発表の場を作りたいと思い、マルシェを開催しました。」
<まゆパン工房のある庭でおこなわれた第1回目のマルシェ>
「最初と2回目は工房のある庭で10店舗くらいだったかな?庭だと広さに限界を感じていたところ、呑龍様の前で焼きそばやさんをやっていた西岡さんに声をかけていただいて呑龍さまの公園で開催することになりました。これが3回目。4、5回目は飯田町のダニエルハウスさんでビアマルシェ!そのあと、ヒトヤスミの日やとらっとっと村も含めると全部で8回開催してますね。回数は重ねていますが、気持ちは最初と変わっていないです。みんなの手作りを発表できる場であり、交流の場であるといいなと思います。」
―私は3回目からの参加ですが、毎回出店者さんもお客さんも楽しそうにしているのが印象的です。
「皆さんこの考えをわかって賛同してくれる方ばかりだからでしょうか?私自身も毎回楽しく過ごしています。それには周りでサポートをしてくれるスタッフさんたちの力も大きいと思います。」
「ヒトヤスミの日」のこと
―では最後に11/3に開催されるヒトヤスミの日への意気込みを聞かせてください。
「ヒトヤスミの日を含め、企画させていただいているマルシェの目的は、
“人と人とのやりとりの気持ちよさを感じてほしい”です。
お客さまもお店も、同じ「人」で、機械化されてきている世の中ですが、やっぱり人と人との直接のやりとりが楽しくて嬉しくて温かくて。それをこのマルシェでは1番に考えていただきたいんです。
そして忙しい中でもそのやりとりを「一休み、人休み、ヒトヤスミ」と捉えていただき、肩の力を抜いて、出店者さんもお客さんもみんなが心を通わせながら、せわしない日常からヒトヤスミをしてもらえればと思っています。」
<2017年におこなわれたヒトヤスミの日vol.1>
―老若男女問わず、交流をできる場所ですね。
「警戒心を捨てて安心できて、リラックスできて、楽しくて、美味しくて。みんなが集えるそんな場所にできたらいいなと思っています。
今回は出店者さんもボランティアスタッフさんも募集をしていますので、ぜひ参加いただければと思います!」
まゆパン工房さんに一緒に企画をしていただいている「ヒトヤスミの日」。インタビューの中にもあったように皆さんにも私達にも「一休み、人休み、ヒトヤスミ」な一日になるよう、楽しんで開催をできればと思っています。
<聞き手 ライター 押田 有香里>
Bread Marche & Soothing Space まゆパン工房
群馬県太田市大島町935
https://ameblo.jp/mayupan-yummy/
《ヒトヤスミの日 第3弾を2018年11月3日開催いたします!》
過去2回、開催をしてきました『ヒトヤスミの日。』ですが、第3弾の開催を予定しております!
期日:2018年11月3日(土)
時間:午前10時~午後3時
会場:太田市美術館・図書館(カフェ・イベントスペース・屋外広場など)
出店者様の募集はこちら
ボランティアスタッフさんの募集はこちら
お客様としても出店者様としても皆さんのご参加をお待ちしています!